歯科医師のゆうです‼︎
今回も前回婚活アプリで成婚はコロナ禍ならでは⁉︎パート①、前々回婚活アプリで成婚はコロナ禍ならでは⁉︎パート②に引き続き、先輩女医のEさんについてお話していきたいと思います。
前回、前々回のブログをまだご覧になっていない方は、まずはぜひそちらの方から読んでいただけたらと思います。
さて、早発閉経の診断を受けて、卵子凍結までの前準備として、実際に排卵誘発剤の使用を開始したEさん。
ここで、早発閉経について少しお話していきたいと思います。
早発閉経とは、早発閉経(早発卵巣機能不全)は、 40 歳未満の女性で、閉経と同じようなホルモン状態になったものと定義されています 。一般的には、排卵をつかさどるホルモンのどこかの状態が悪く、月経不順やFSH値の上昇を起こしている状態のことをいいます。卵胞の数が1000個以下になると閉経と言われており、それに近い状態になるとFSH値が上昇します。ただし、卵子が少ないが残っているのか、もしくは全く無いのかという診断はすごく難しいらしく、経過を追って卵子が出てくる兆候が見られれば、それを期待して治療をしていくことになるそうです。
原因はまだはっきりとは分かっていないそうですが、自己免疫疾患と関連していると言われているそうです。
30歳未満の1000人に1人、40歳未満の100人に1人にみられ、無月経の患者さんの5〜10%を占めると言われており、一般的に早発閉経の女性の自然妊娠率は相当低いですが、約5~10%は妊娠することがあるといわれています。
早発閉経には、卵子が完全に消失してしまった早発卵巣不全、卵子が存在しているが排卵しないゴナドトロピン抵抗性卵巣症候群の2種類があります。
主に、生理不順や無月経、原因不明の不妊、更年期障害のような症状(のぼせ、ほてり)などの症状が見られ、長期間のエストロゲン不足により、骨粗鬆症や性器萎縮(膣が乾燥により萎縮すること)、冠動脈疾患や脳卒中などのリスクが上がると考えられています。
卵子が消失してしまっている場合は、自分の卵子を使うことはできないため、体調不良を抑えるためにホルモン補充を行っていきます。さらに、骨粗鬆症や性器萎縮、冠動脈疾患のリスクが上がるため、これらの予防としてのホルモン補充が必要になり、少なくとも一般的な閉経年齢である50歳前後まで行います。妊娠を希望される場合は、残念ながらご自分の卵子での妊娠は難しくなってきてしまいますが、別の女性の卵子を子宮に移植しての妊娠は可能な場合があるそうです。
また、少ないながらも卵子がまだ残っている場合は、ホルモン補充療法を行うことで、FSH値を下げ、卵胞機能の改善、排卵が再開することを期待します。この場合、卵巣が短い間機能し始めて排卵が起こり、妊娠が可能になる場合があります。
何はともあれ、まずはホルモン補充療法で排卵を促す治療からスタートです。Eさんの場合は、とにかく時間がないため、上手く排卵が起これば、妊娠の可能性をあげるためにも、なるべく多くの卵子を確保しつつ、さらに、貴重な卵子を使うため、より確率の高い体外受精、顕微受精を行っていくという治療方針で治療を進めていくことになったそうです。
排卵誘発剤の辛い自己注射を繰り返し、排卵を期待するも、FSH値は高いまま、なかなか下がってくれないという状態が続いたそうです。早発閉経となってしまった自分を責め、自己注射のストレス、旦那さんやご両親への申し訳なさなど、数えきれないほどの膨大な心身的なストレスで、本当に辛く、心が折れそうになることが何度もあったそうです。
ですが、今頑張らなければ、きっと後悔する、少しでも可能性があるのならばそれにかけよう、と気持ちを奮い立たせ、自分を励まし、ギリギリの状態で必死で頑張ったそうです。
婚活のストレスから解放されたと思ったら、こんどは妊活のストレス。『人生ってどうしてこんなに大変なことばかりなの』と嘆く日々が続いたそうです。
こういう精神的に不安定な時は、余計なことを考えてしまうもの。まだ卵子すら取れず妊娠すらできるかどうか分からない状態なのに、高齢出産となると、障害児が産まれる可能性も高いためその場合はどうするか…今の現実ですら、不安なのに、先々のことまで考えてしまい、次から次へと不安がつもりすぎて、ノイローゼになってしまうのでないかと自分でも心配になってしまうくらいだったとのことです。
ここで、Eさんの歳下旦那のFさんについて、少しお話していきたいと思います。都内の4年生大学への進学と同時に地方から上京してきたFさん。大学時代はラグビー部に所属し、部活動中心の学生時代を過ごしていたそうです。大学卒業後は、部活の先輩の勧めもあり、先輩と同じ会社に新卒で入社し、その会社で会社員として10年以上働き続け、今に至るとのことです。
社会生活にもすっかり慣れ、生活が安定してきてそろそろ将来の事を考え始めたFさんでしたが、ちょうどその頃、世の中では新型コロナウィルス流行となってしまいました。
Fさんの会社でも、コロナ感染対策としてテレワークが導入され、い人と会うことが減ってしまったそうです。家で1人でいることが増え、さらに強くパートナーが欲しいと考え始めるようになったそうです。
コロナ禍ということもあり、新しく出会う機会がなかなか無いため、軽い気持ちで婚活アプリに登録してみたとのこと。Fさんも、私と同じで、婚活アプリというもの自体初めてで、始める前はかなり抵抗があったそうですが、会社の同僚に勧められたのをきっかけに踏み出すことにしたそうです。
そんな奇跡的なタイミングでEさんとFさんは出会ったそうです。コロナ禍という状況下だったため、お互い、かなり慎重で、しばらくの間はメールでのやり取りだけでしたが、メールでのやり取りが想像以上に盛り上がり、意気投合し、お茶することになったそうです。
とは言っても、コロナ禍でなかなかやっているお店も少なく、やっていても営業時間がかなり限られているため、なかなか大変だったそうです。そんな困難な状況でも、デートの回数を重ね、お互いに仲を深めていき、半年の交際を経て、お互い無しの将来は考えられないと運命を感じ、結婚に至ったそうです。
こんな状況での軌跡的な2人の出会い、本当にステキだと思います。不思議なもので、うまくい時はこんなにもスムーズにとんとん拍子に物事が進むものなのですね。
さて、Eさんの治療についてお話を戻しますと、なんとか、完全に閉経してしまうまでに、出来る限りの治療を繰り返すことで、結果4つの卵子の確保に成功したとのことです。
Eさん、諦めずに本当によく頑張りました。頭が下がります。今は、ご夫婦で、その貴重な卵子を用いての体外受精にトライし始めたばかりの段階だそうです。
まだまだどうなるか分からない不安な状況が続いているそうで、不安に押しつぶされて壊れてしまいそうになってしまう時もあるそうですが、優しい旦那さんとご家族や周りの友人などに支えてもらいながら、なんとか頑張っているそうです。
デリケートな問題なので、私の方から連絡を取ることはなるべく控えていますが、体調が良い時や気分転換したい時などには、連絡をくれるため、何か力になれたら嬉しいなといつも陰ながら応援させていただいております。
『これからどうなるか分からないけど、後悔だけはしたくないから、出来ることは全てやり抜きたいの。祈っててね。』といつも自分に言い聞かせるように明るく話してくれるEさん。幸せのゴールは人それぞれ。どんな結末になろうとも、いつまでもお2人が幸せであり続けられますようにと祈りつつ、私の幸せ探しもまだまだ続きそうです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。ぜひまた次回のブログでお会いしましょう‼︎